あしたのおやつ

ついていく、腹の肉

わかっちゃいるけどやりきれない

ちいさな本屋で働いていて、お客さんからよく「おすすめの本なんですか」と聞かれます。

おすすめの本。

おすすめの本てなんですかね。

本屋だから本をたくさん読むんでしょ?と言われると、本屋だけどそんなに本を読まないですというのがわたしの本音。

そういうときはだいたい笑ってにごし、正解ではないかもしれないけど間違いではない、反応してくれそうなスレスレのラインを狙ってこれなんてどうですか、と谷川俊太郎さんの本を差し出します。

実際良い本なのでおすすめなんですけど。

どういうジャンル好きなんですか、と言われると「(ひとつの間をおいて)推理小説とか漫画ですかねえ」と答える。

そう答えると「あれは読みましたか、あの作家さんは知ってますか」といろいろ聞いていただけるのですが、わたしの引き出しは実際浅いもんで。

 

推理小説を読みます(江戸川乱歩横溝正史ばかり読みます、最近のはさっぱりわかりません)

マンガを読みます(好きな作家の新刊や既刊ばかりを読みます、最近のはさっぱりわかりません)

 

というのが本当のところ。

他になにが好き、といわれると(映画かなあ)と思うのですが、ひじょーーーーに偏った作品しか見ていないので、映画が好きのあとに続く質問にも耐えられないのです。

知り合いもいない、まったく降り立ったこともない地に移り住んで早一年。

猫も杓子もあるけば当たる情報都市から一転、取りに行かないと情報が入ってこない地で、偏った知識ばかりを取り入れてきた人間はさまざまなことを学ぶことの重要さを知りました。

まあでも変わらず過ごすと思うんですけどね。

地球が滅亡する系の映画、マジ最高。